お茶汲みは、雑務か?!

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2018年 11月 
私の知り合いの会社社長Kさんから聞いた話
 
頑固社長「Kさんの会社では、どのような人材を求めているのですか?」
Kさん 「そうだね、・・・経営感覚のある人がいいね。
      経営者意識というか・・・」
    「うちは、東京大学卒業の男子学生を2人採用したんだ。」
頑固社長「さすが、Kさんの所は、凄いですね!」
Kさん 「業務として、『1年間 来客のお茶汲みしてくれ』と依頼したんだ。」
頑固社長「・・・ (東大卒にお茶汲み?) 」
 
Kさん 「赤田さん、2人はどんな、反応をしたと思う?」
頑固社長「・・・ (東大卒でしょ! そりゃあ、嫌がるでしょ!)」
Kさん 「赤田さんが考えている通りでしたよ。」
    「しかし、2人の対応は、それぞれ、違いました。」
 
Kさん 「1人目(Aさん)は、・・・
      『学歴の高い俺が、なぜ、そんなことをやらされるのか』
      『お茶汲みをやるために、大学を出たわけではない。』
      『詰まらない雑務のような仕事をなぜ?』
         というような感じでした。」
    「Aさんは、次の日からの、お茶入れも『嫌々の態度』でした。」
頑固社長「そうでしょうね。」
    
 
Kさん 「2人目(Bさん)は、何と答えたと思いますか?」
頑固社長「・・・ 同じじゃあ、無いのですか?」
Kさん 「困惑した表情をしながらも、・・・
      『東大レベルのお茶を、お客様に出せばいいのですね』
        というようなことを言っていました。」
頑固社長「・・・?」
 
Kさん 「Bさんは、次の日から・・・
      『日本全国から、産地のお茶を集めました』
      『お茶葉の量とお湯の温度の組み合わせで、
        うまみ成分が出るかデータを取り始めました』
      『季節ごとの、お茶の種類も変えていました』
頑固社長「・・・」
 
Kさん 「2人のどちらが、1年後に美味しいお茶をお客様に
      提供できるようになったと思いますか?」
頑固社長「それは、もちろん、Bさんでしょうね。」
Kさん 「そうです。」
    「任された仕事に、嫌な仕事もありますが・・・
      『私が、その仕事の最高責任者だ』
      『私が、お茶汲み事業部の事業部長だ』
      『任された仕事を通して、能力を向上し顧客満足を追及する』
        というような意識が必要だと思うのです。」
 
 
    「そのような、気持ちや意識を私は、・・・
       『経営者意識とか、経営者感覚』と言うのだと思うのです。」
    「その意識が、有るか無いかで組織の業績は大きく変わると思いませんか?」
 
 
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       (写真は、フリー素材です)
 
 
頑固社長「なるほど、そのような話をされれば、誰でも嫌な仕事をする時でも、
       より良い行動に変わりますね。」
Kさん 「・・・」
    「残念ながら、なかなか、そうはなりません。」
    「なぜだと思いますか?」
頑固社長「・・・」
 
Kさん 「実際は、どの人も理屈、論理では、理解してくれます。・・・
      『自分は、Aさん見たいには、ならない。』
      『自分は、Bさん見たいに、嫌なことも取り組める。』
        そのような顔つきを殆どの人がします。」
頑固社長「・・・ (普通そうでしょう)」
 
Kさん 「しかし、多くの人は、『実際そのような状況』になると・・・
      『理屈ではわかるのですが、感情が許さない』のです。
      『わかるけど、・・・そうは、言っても、お茶汲みか?』
      『わかるけど、・・・俺が、トイレ掃除やるの?』
        この感情が曲者です。」
    「なかなか、難しいですね!」
頑固社長「・・・」